日医工が2023年3-4月頃に上場廃止になるようです
そのお知らせが出てから当然株価は暴落
間違ってもこういう流れの銘柄は持っていたくないので、業績を分析してみます
有価証券報告書
連結
年度 | 売上高(百万円) | 前年比(%) | 1株当たり当期純利益 |
---|---|---|---|
2018 | 164,717 | – | 143.19 |
2019 | 166,592 | 1.14 | 115.46 |
2020 | 190,076 | 14.10 | 80.42 |
2021 | 188,218 | -0.98 | -65.28 |
2022 | 179,060 | -4.87 | -1,554.37 |
銘柄選定
時価総額
時価総額 = 株価 x 発行済み株式総数
2022年5月13日の終値で「522円」
また発行済株式総数は「71,382,652」
そうすると
「522 x 71,382,652 = 37,261,744,344」
時価総額は「約372億」
売上高成長率(年平均成長率)
売上高成長率 = (当期売上高-前期売上高)/ 前期売上高 x 100
減益は許容するが減収は許容しない
CAGR(年平均成長率)10%以上、もしくは20%以上でスクリーニング
(2022年の売上高)/(2018年の売上高)で出された数値に√を2度
「179,060 / 164,717 = 1.09」
「1.09」に√を2度あてて出た数値に「-1」をして%を出すと
年平均成長率は「2.17%」
株価売上高倍率(PSR)
PSR(株価売上高倍率) = 時価総額 / 売上高
時価総額「372億」に対して売上高「1,790億」
つまり
株価売上高倍率は「0.21倍」
PEGレシオ
PEGレシオ = PER / EPS成長率
PER = 株価 x 1株当たり当期純利益
ということで、「522 / -1,554.37 = 計測不可能」
EPS成長率の計算式は以下の通り
。。。
つまり
PEGレシオは「計測不可能」
銘柄選定まとめ
日医工のステータスは以下の通り
項目 | 値 |
---|---|
時価総額 | 372億 |
年平均成長率 | 2.17% |
株価売上高倍率 | 0.21倍 |
PEGレシオ | – |
そして以下がスクリーニングの例
項目 | 例1 | 例2 | 例3 |
---|---|---|---|
時価総額 | 100億円以下 | 300億円以下 | 500億円以下 |
年平均成長率 | 30%以上 | 20%以上 | 10%以上 |
株価売上高倍率 | 1倍以下 | 2倍以下 | 3倍以下 |
PEGレシオ | 1倍以下 | 1.5倍以下 | 2倍以下 |
キャッシュフロー
単位:百万円
決算年月 | 営業活動 | 投資活動 | 財務活動 |
---|---|---|---|
2018年 | 18,925 | -15,896 | 3,206 |
2019年 | 23,811 | -24,983 | 24,803 |
2020年 | 18,450 | -18,228 | 1,002 |
2021年 | 5,006 | -29,334 | 10,867 |
2022年 | -24,248 | -9,315 | 19,677 |
まとめ
ここまでを見ただけで、遅くとも2022年3月期の決算短信の出た5月13日の次の日には完全に手を引いてないとダメだと感じます
その理由は
- 売上高が右肩上がりではない
- 1株当たり当期純利益が見たことない損失になってる
- 営業活動キャッシュフローもすごい右肩下がり
先ず、減益は許容しますが減収は許しません
この時点で投資の対象からは外れます
が、もし万が一持っていたとしても2022年3月期の決算で1株当たり当期純利益が「-1,554.37」という損失を確認した瞬間に抜けておきたいですね
正直この数字は初めて見ました
4桁はやばい
さらにキャッシュフローですが、営業活動キャッシュフローが2019年以降右肩下がりなのも問題
キャッシュフローのグラフで判断するなら、例えば「アピリッツ」や「メック」のような成績になってないと怖いです
また、株価を確認してみても2015年をピークにそこからずっと下がってきている状態
中長期目線でこの銘柄を買うことはまず無理だと判断します
事実、上場廃止になるのでこの判断は間違ってはいないかと